suzuka ラッパーになる

ラッパー suzukaSUZUKA
わたしが一番聞きたいよ

suzuka最新リリース情報

2024年1月頃、4曲入りミニアルバム「suzukaのランチ」リリース予定。
リリース詳細が決定次第、お知らせします!

suzuka ラップをした経緯

suzuka ラッパー

suzukaラップ年表

2023年6月28日 友人の朝倉りか(ラナ鶯谷)がちんこラッパーにチン凸される、激怒したsuzukaがアンサーラップを作成
2023年6月30日 友人の伊織(池袋桃李)から、謎のDMが届く
2023年7月 1日 Twitter上で伊織紹介ラップを披露
2023年7月3日 音楽家 中村修人氏からTwitterスペースにて「トラックあげましょうか」と声をかけられる
2023年7月5日 中村修人氏の打ち合わせ内で「itunesリリース」を念頭に活動することが決定。
              Trackメーカーにwatasino氏、ビジュアルに鳥栖くんを加え4名でsuzuka ラッププロジェクト始動
2023年8月15日 全トラック完成
2023年8月30日 全リリック、フロウが完成するもwatasino氏、中村氏離脱、事実上の解散
2023年9月4日 トラックを作りなおし、フロウを当てなおす方向に決断。友人各位の力を借り宅録で再始動
2023年9月27日 4曲ミニアルバムのリリースを発表
2024年1月   リリース(予定)
2024年2月   各種SNSで話題になり爆発ヒット
2024年3月   角海老グループとタイアップ(したい、オファーをくれ)

suzukaラップした経緯を語る

ラッパー suzuka

わたしが一番聞きたいよ

※この章は、音楽ド素人がラップをitunesでリリースするに至るまでの経緯、挫折、混沌を書きました
※中村氏、watasino氏への贖罪のためyoutubeを埋め込みました。沢山再生してね。
※これから似たようなことをするよ!という人が同じ過ちを繰り返さないよう反面教師にしてもらえると嬉しいです

2023年1月頃、友人R氏(仮名)が「文章を書くのが好きなら、ラップも書いてみて欲しい」と言った。それまでわたしは、殆どラップというものを認識したことがなかった。R氏の話を聞いてはじめてラップなるものを認知した。「音楽としてかっこいいな」と思って聞いていたsminoやQiezi Maboがジャンルとしてhip hop にあたり、まさしくラップをしている人たちだということを知った。

それからちらほらと、頭の中で思いついた呟きで韻を踏んでみる遊びをしていた。たまに思いついてはR氏に送って笑いあったりしていたが、まだ”ラップをする”に繋がることはなかった。

夏前、R氏が「次はビートにハメてみて欲しい」と言ったのをわたしは無視していた。
ビートってなんだ、ドンキで買える?
そんな状態だった。

朝倉りか、チン凸される

そんな矢先、大好きな朝倉りかちゃん(@rikaxx1215)にちん凸ラップが届いた。
当時、りかちゃんのアカウントは凍結前で1万フォロワーを超えていた。
彼は、売名目的でフォロワーの多い風俗の女の子に端からちんこ丸出しラップを送っていた。

suzukaは激怒した。
必ず、かの粗末な一物を除かなければならぬと決意した。suzukaにはラップがわからぬ。suzukaは、五反田の風俗嬢である。尺八を吹き、鳥と遊んで暮らしてきた。けれども友への冒涜に対しては、人一倍に敏感であった。

普段から「懸垂しながら映画を紹介する」という懸垂器と映画にぶら下がったコンテンツを作っている身として言えたことではないが、自身の大切な友人がいいように利用されたようで癪に障った。そもそも、彼は「朝倉りか」の名前で1度も韻を踏んでない、せめて名前で踏んでくれよと思った。

はじめてのラップは怒りからの”アンサー”

すぐにR氏に連絡したところR氏がたまたま休みで、ラップを添削してくれた。この時はじめて、ラップには「バトル」と「楽曲」があり、今回はアンサーになるため、相手への悪口を中心に書く必要があると知った。フリービートの探し方を教えてもらった。フリービートをスピーカーでかけながらラップを録画した。

怒りとラップへの興味、私と友の休みと暇がちょうど重なり、思い付きで部屋着スッピンで出したのが、このアンサーラップだった。思えばこれがすべてのはじまりだ。

“わたしのラップを刻んで欲しい”依頼がきた

伊織からのメール
これをTwitterで出した数日後、同業の友人でありトレーニング仲間の桃李の伊織(Twitter)から上記のようなメッセージが届いた。
この人は何を考えているんだろう、そもそも初めましてじゃないんだよ。

風俗嬢紹介ラッパーsuzuka爆誕

これを作るにあたり、初めて”フロウ”なるものがあると知った(例によってR氏に教えてもらった)

中村修人氏-「真・事故物件」映画音楽の人からトラックがもらえる?!

2日後、Twitter上で交流のあった音楽家の中村修人氏から「トラックをあげますよ」と声をかけられた。

でもトラックをあげるだけ、ではつまらん、現役風俗嬢による風俗嬢紹介ラップでitunesリリースしたいな

と漏らしていた。未だに現実味を帯びていなかった。
もらえるのはやぶさかではない。とりあえず打ち合わせと称し、翌日お電話をすることになった。

電話でitunesリリース決定?!

翌日電話をすると、なんと中村氏は、イケてるトラックメイカーの𝑾𝒂𝒕𝒂𝒔𝒊𝒏𝒐氏を召喚していた。トラックを貰えるどころか、トラックとミックス、マスタリング、ビジュアルまで完全に揃ってしまった。

4曲で1枚のミニアルバムを作ろう

はじめは、なんとなく「あげる」とタダでもらっても、5000円くらいは払おうかな、なんか悪いし、、、とチップみたいな感覚でいたが、わたしと直接関わりのない人が労力を払ってくれるとなると、それじゃ申し訳ない気がした。風俗嬢はみんなが思っているより稼げない、特にわたしは、商売が下手だ。撮影や病院等の経費を抜いた手取りが20万を超えることは殆どない。ラップは趣味の延長、4万円がかけられる限界値だった。

じゃあ、それ(4万円)でいきましょう

この時わたしは、レコーディングにそもそもかなりお金がかかることや通常上記の作業をすると10~20万前後かかることを知らなかった。

声をかけたのは中村氏なのに、とんでもないトラック押し売り営業マンだな

不器用で前のめりな人柄は知っていたし、そういったところに人としてシンパシーを感じていたため、微笑ましく思った。のちにこの感覚のズレと、2人のモンスター級の不器用さが音速解散を招く。

Trackメーカーにwatasino氏、ビジュアルに鳥栖くん、ミックス、レコーディング、マスタリングを中村氏、計4名でsuzukaラッププロジェクトが始動した。

予約を埋めたい風俗嬢、駆け出しのデザイナー、売名したい音楽家と、面白がって参加してくれたhiphopのイケてるトラックメイカーの4人組。わたしたちの利害は一致したのだ。

風俗嬢たちへのインタビュー

【画像】インタビュー

風俗嬢紹介ラップということで、
●現役風俗嬢
●店舗移転する気がない
●引退の予定がない
●バリエーションがある
●名前で踏むため、引退後も、名前自体が楽曲として残ることを承諾
という条件を満たす人を探した。伊織さん、りかちゃんはリリックを再利用してしっかり楽曲化することにした。1曲は好き勝手なことを散々言えるように自分の名前にした。
デリヘル、ソープ、女装が揃ったため、異業種となると、マットヘルスという特殊業についているアンちゃんがいいなと思った。
結果として友人で固まってしまった。わたしの友人たちは元から面白すぎたし、こんな意味不明な企画に”好きにやりな”と言ってくる人しか居なかった。ひどい言われ方するかもしれないのに怖くないの?と思った。だからこそ、めぐりめぐって、彼女たちの集客に繋がるような楽曲にしようと思った。

詩を書くために、いろんな話が聞けたのもすごく楽しかった。
子供のころ何になりたかったとか、どんなものが好きかとか。店に置いてあるタオルは何色か、とか。待機中に友人が黙々とタオルを畳むイメージが解像度を増していった。
普段しない話も聞かせてくれたりした。本当に、大切な話を聞かせてくれて、ありがとう。
詩の製作期間中は、ストーカーか?というくらいTwitterもリプまでくまなく読んでいた。

トラップとブーンバップって何?呪文?

【画像】ぶーん

watasino氏、中村氏の尽力により、盆にはすべてのトラック(ラップを乗せる前のビート)が完成していた。

詩の中でなんとなく踏めているものは書けても、”フロウ”がわからない。
そもそもリズムとメロディの違いを厳密に理解できていなかった(今は出来るよ!成長!)

韻は揃っているのにうまく乗れない、何かが絶望的にダサい!
やはりラッパーにはなれないのか?!

そうなるたび、R氏に相談しながらラップを作った。特に、それまでの人生で全く意識してこなかった拍(8ビート,16ビート,3連符等)の違いに躓いたり、メロディとリズムを分けて考えたり、道を歩きながら『タラタラタラタラタラタラ…16』と数を数える不審者が爆誕した。生活のどの瞬間もリズムで溢れていた。とてつもなく楽しい日々だった。

語順を変えて脚韻をそろえる、とか小技を習いつつ着々と進行し、8月末には4曲分のラップをハメ終えることができた。

中村修人氏との異言語コミュニケーション

【画像】中村修人 音楽
今でも悔やんでいる。
こっちはド素人だった。その自覚が足りなかった。

一言でいうなら「体系的にググれカス」である。

風俗店利用客で例えると「ヘルスとピンサロと性感とエステなにが違うの、なんでパンツ脱いでくれないの?」という状態だった。
わたしは、自分がわからないことや、やりたいこと、やって欲しくないことがあっても、自分が聞きたい情報を引き出す質問をうまく言語化できない。BPMを早口かどうかと混同していたし、ドラムという言葉が出てこなくて「太鼓」と呼んでいた。
これじゃまずいと思いYoutubeで音楽の基礎知識を叩き込み、ラップのビートの種類をググったり、しつつの制作作業となった。

気が付けば、わたしはラップに本気だった。かっこよくやりたくなっていた。もっと打ち込みたくなっていた。
そもそも中村氏からしてみれば、ド素人の癖に”やりたいこと”を明確に持っていったのが癪だった可能性もある。そう、わたしたちはあくまで、コスパ良く売名のために結託した。既に方向性を違えていた。中村氏のスタンスはあくまで

風俗嬢の面白いラップが大事であって、かっこよさはこっちで作るから大丈夫です

である。そんな中で”こういうことってできませんかね”の相談をするたびに、中村氏をひどくイラ立たせてしまった。

突然縮まる納期、足りなかった予算

【画像】納期
8月半ば、中村氏はラップが完成していた1曲のアレンジ原案を先に作ってくれた。

とてつもなくかっこよかった。
こうなるのか!!とワクワクした。

けれど、わたしは、そのアレンジありの状態でのレコーディングに不安を覚えた。素人なので、ブレイクされるとパニックになる。トラックで覚えていたから。クリックに合わせてラップをする技能はなかった。

今ならこうして『何ができて、何ができない、何が不安だ』と言語化できるけど、そのときわたしが中村さんにかけた言葉は

音が無くなるの、決定ですか?

だった。今思えば最悪のチョイスだった。中村氏はいい人なので、苛立ちながらも話を聞いてくれて、わたしは『レコーディング時にブレイクが入ったトラックでやるのが難しい』を言語化できた。そして、アレンジがすべてレコーディング後になるのなら、と、仮歌納期とレコーディングが20日縮まった。

8月の繁忙期を捨て、ラップに集中せざるをえなくなった。

「そ、そういうものなのか、レコーディング時だけブレイクしないトラックを流すのはそんなに大変なことなのか!」と思ったが、あとから「面倒くさいのと、作りこまれたくないのと、他の仕事が入ったから」っぽいな?というのがわかった。

そして、もうひとつ、レコーディングに問題が生じた。レコーディングは初めてのことなので、何にどれくらいの時間とお金が知らなかった。

4万だと1回しかレコーディングできないので、3時間で4曲とります

とっととOKテイク出せってことです

ものすごい不安!!!
初心者なんですけど!!!
ものすごい不安だけど、これ以上身銭は切れない、死んでしまう。
もともと大切な友人である。普段だったら『まったくもう、おじさんったら言葉が強いなあ』で済むものが、ここまでの不安とストレスで言葉は凶器と化していた。

なんとなくもう、お互いが不釣り合いな金額や労力で、コストとパフォーマンスが崩壊した仕事をしている雰囲気を感じた。

責任感の強い中村氏は、わたしの誕生日(11月10日)になにがなんでもリリースすると自身を追い詰めている気がした。
しかし、「これは中村氏にとって納期を守るべき”仕事”ではない」とわたしは思っていた。仕事に見あう対価は支払えない。せいぜい、わたしの風俗嬢という肩書にぶら下げてあげることしかできない。

そのことを伝えて、もう少し全員が気楽にやる必要があると思った。だってこれは”仕事”ではないのだから。楽しくやりたかった。

本来2ヶ月分の生活費を稼がなくてはいけない8月の繁忙期が終わりに差し掛かるころ、すべてのラップが完成したが、一向にコミュニケーションのギスギスは解消しなかった。
わたしの不安は募るばかりだった。

さよならsuzukaプロジェクト

さよならヒップホップ

2人の本業、お金、時間、かみ合わないやり取り、ストレスが交錯し「このままではまずい」と思った。出せるお金以外のことは調整可能だ!と思って起死回生のメールを打った。これが涙の解散につながる。

Twitterなどから、中村氏が別の仕事でスケジュール的に圧迫されている状況も読み取っていた。

リリース時期を遅らせる(お互いの時間ストレスの軽減)、レコーディングのやり方等の見直し(金銭ストレスの軽減)、コミュニケーションの圧を下げてくれのお願い(人的ストレスの軽減)、が出来ればいいなと思った。

それらが中村氏の中でできないのであれば、せめて、ここまで1ヶ月やってくれたことに対して当初約束していた金額で『トラックを4万で買い切って、残りの製作作業を引き受ける』という選択になるのかなと思ったし、そう打診した。

その結果、返事が白紙解散だった。

【画像】白紙
中村氏としては、watasino氏の作ったトラックが不本意な形で表に出るのを避けるため、わたしからの支払いを拒否するためという多方への優しさの選択だった。

頭が真っ白になった。すべてがいい方向に行くために打ったメールが、解散を招いてしまった。

トラックももう使えない。ここまでの1ヶ月作ってきたラップ達、インタビューした女の子たち、ビジュアルのための撮影を済ませてくれていた鳥栖くんになんて報告しようとか、報告しようがあるまいよ、グルグル家の中を歩きながら泣いた。

今までの人生で初めての『解散』だった。

友に助けられ再始動

【画像】studio one

立ち消えたかに思えたプロジェクトだった。数日は思い出すたびに苦しくて泣いていた。

しかし、奇跡は起きるもので、ここまでラップ作成の相談に乗ってくれていたR氏及びその周辺の友人たちの助けがあり、新しいトラックにラップを乗せなおす形でsuzukaラッププロジェクトは再始動した。
インターネットと世界がイコールで結ばれる現在の世界である。レコーディングスタジオに比べたら色々落ちる(らしい)が、自宅でしっかり録音することも可能だとわかった。

既にできているリリックを、違うビートに乗せなおすという作業は、はじめは「やりなおしか」と悲しい気持ちだった。
けれど、始まると、信じられないくらい楽しかった。
同じ詩でも、ビートが変わると、こんなにも違うリズムが聞こえ始めるなんて!これがラップの楽しさなの?

と、いうわけで、曲はがらっと変わりましたが、鋭意制作中です。
さしあたり次は自宅でのレコーディングが控えているし、きっと、躓くんだろうと思うと、ワクワクする。

経緯を語り終えてーすべての事象が愛しい

この記事で”経緯”に仔細に触れたのは、ひとえに中村修人氏への感謝と贖罪の気持ちからだ。
楽曲が完成した際には、このプロジェクトのきっかけと、「音楽ユニット結成」から「解散」という最高の経験をくれた中村氏の名前がどこにもないのが悔しかった。
嫌な思いも沢山したし、ふざけるなクソジジイと思いもしたが、秋に差し掛かった今、夏に起こったこれらすべて事象が愛しかった。書いておきたいなと思った。

また、志やタイミングが違えても、感謝と敬愛は絶えない。
引き続きいい友人として付き合っていけたらと思う。

今回の記事に出てきた人たち、わたしを変な道に引きずり込んだ人たちのリンク集を作ったので、それぞれの媒体で活躍するところを是非みて欲しい!

中村修人 – TwitterBandCampYoutube
𝑾𝒂𝒕𝒂𝒔𝒊𝒏𝒐 – TwitterBandCampYoutube
鳥栖くん – Twitternote
アン – TwitterLitlink
伊織 – Twitter
朝倉りか – Twitter

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